ステルポイジャンとこのわしの両方に誼(よしみ)

ハンベエめ、ステルポイジャンとこのわしの両方に誼(よしみ)を通じておく腹だったのか?思案の内に、ラシャレーは目を閉じてしまっていた。

(ステルポイジャンはハンベエを味方に取り込める、或いはそうでなくてもバンケルクのように敵に回る可能性は低いと考えているようだな。元々、コーデリアスはステルポイジャンの下にいた男。ステルポイジャンとしては、コーデリアスの仇を討ったとも思えるハンベエに好意を寄せてもおかしくはない。おかしくはないが、肩入れし過ぎではないか。)ラシャレーの頭の中で、様々な思惑が渦巻いた。だが、business bank account hk何故か、どうしてもステルポイジャン側に与するハンベエの姿が想像ができないでいた。「何を考えている?」と、眼を閉じたままブスッと黙り込んでいるラシャレーに、業を煮やしたかのようにステルポイジャンが言った。「いや、ハンベエでタゴロローム守備軍が治まるものかと考えていた。」「治まるとも、そもそも兵士達が軍司令官であるバンケルクからハンベエの下に奔った事を貴公は何と考えているのだ。ハンベエという人物が並々ならぬ将器であり、兵士の支持を得る人物だからだろう。兵士の事は兵士に任せろだ。兵士にとってハンベエは頼りになる信頼に足る人物だという事だ。その辺の機微は貴公よりわしの方が良う知っている。」「だが、ハンベエに果たして、ゴロデリア王国に対する忠誠心が有るかどうか? それに軍功という点においても・・・。」「聞くところでは、アルハインド族の撃退にもハンベエの活躍が大いに功が有ったやに聞いている。それに、ハンベエの忠誠心が心配なら嫁でも持たせれば良かろう。」「嫁?」「そうだ。恐れ多い事ではあるが、王族に連なる適齢の娘御を探してハンベエに娶せれば、元々は風来坊の身分低き人物、感奮して王国に尽くすであろう。」この言葉を聞いた瞬間、ラシャレーは俄かに僅かながら愁眉をひらいた。別にステルポイジャンの考えを妙案だと思ったわけではない。ステルポイジャンはハンベエという若者を全く理解していないと確信したからである。ラシャレーの見るところ、ハンベエは王家の者を嫁に貰って感激するような人間では決してない。ないと云えば、銅貨が月がに取って代わる事があろうと決してないと思われる。このような発言が出てしまうという事は、ステルポイジャンがハンベエという人間を良く知らない証左である。ハンベエとステルポイジャンは通じてはいない。先程、国王の顔色を見たラシャレーの心には微妙な変化が生じていた。国王の死もそう遠くない。そうなれば、ステルポイジャンはフィルハンドラを擁して必ず牙を剥くであろう。事を起こした暁には、タゴロローム守備軍軍司令官となったハンベエをステルポイジャンは抱き込む事ができると考えているのだ。だが、ガストランタを敵とするハンベエがステルポイジャンの側に付く事は有り得ない。むしろ、敵方に回るであろう。間違いないはずだ。味方のつもりで敵を育てるという、ステルポイジャンの自分自身の首を締める提案に、渋面を作りながら乗ってやるのも悪くはないな、とラシャレーは満腔の嘲笑を抱きながら思った。そして、苦々しげに言った。「わしは既に前回失敗っている。貴公がそこまで言うなら、ハンベエをタゴロローム守備軍軍司令官に任命するという提案に賛成しよう。国王陛下、私めもステルポイジャン大将軍の意見を致し方無しと考えます。しかし、大将軍よ、ハンベエをあまり買い被らん方が良いぞ。」ラシャレーの賛成を聞き、国王は無言のままステルポイジャンに頷いた。ステルポイジャンの意見がバブル6世に採用されたのである。何というラシャレーの底意地の悪さ。何という運命の皮肉、反乱者としてゴロデリア王国と敵対するどころか、ハンベエはバンケルクに取って代わる事になろうとしていた。敵対するラシャレーとステルポイジャンの思惑による摩訶不思議な産物とはいえ、ハンベエという男、如何なる星の下に生まれて来たのやら。ゲッソリナ行政府の方針がハンベエをタゴロローム守備軍司令官にと決まり、丁度、ハンベエ達に向けて使者が発っせられた朝、ゲッソリナに入って来た4人組がいた。ハンベエ、エレナ、イザベラ、ロキの4人である。いや待て、オマケのスパルスを忘れていた。5人であった。


M. Potter

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